未経験で編集者に転職する方法【編集長・採用経験者が教える5つのステップ】

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筆者はもともとライターで編集者もするようになったので未経験から編集者になったわけではありません。しかし、いくつかのメディアで編集長を経験しましたし、採用も担当して数百人は面接をしました。また未経験者を数多く育てました。こうした経験から、未経験で編集者になれる方法をいくつかにまとめたいと思います。

編集とは何か、メディアとは何か、という本質論ではなく、一つのテクニックとして割り切って整理します。

ステップ1 「数年後にこの編集部にいたい」というメディアを決める

編集者と言っても、書籍なのかWebメディアなのか、雑誌なのか。雑誌でも論壇誌なのかファッション誌なのか。ファッション誌でも男性向けか女性向けか。ティーン向けか大人向けかで異なります。

いきなり希望のメディアに就くのは難しいかもしれませんが、まず編集者として実績を積んでから、次もしくはその次の転職先として、希望のメディアに行けるようにすればいいと思います。

ステップ2 希望のメディアの面接でアピールできる経験ができそうなメディア・編集部を探す

ターゲットメディアがアラサー女性向けファッション誌としたら、教育専門のテキスト編集者になるよりは、類似のファッションWebメディアに行ったほうがいいでしょう。この場合は「同じテーマ」の別メディアを目指すわけです。異なるテーマで同種の媒体ということで、「紙(雑誌)」だけど男性向けのカルチャー誌に行くという道もあるでしょう。

早々に希望のメディアの面接をイメージしておく

気が早いかもしれませんが、ターゲットメディアの面接でどんなことをアピールすればいいのかイメージして、そこでアピールするための材料を得るために最初のメディアに行くんだと割り切るといいでしょう。

もちろん、「本当は入りたかった会社はここじゃない」と考えたり、「アピールする材料につながらないから手を抜く」ということがあったりしてはいけません(そもそもどんなことでも自分の能力アップにつなげられるはずです)。

まずは入った会社・編集部でしっかりと経験を積む。目の前の仕事に集中することが不可欠です。

ステップ3 経験を積むメディアのリストアップと採用情報の調査

おそらくあなたが「行きたいなぁ」と夢見ているメディアは未経験ではとってくれません。そこでまず経験をどこかのメディア・編集部で積むわけです。まずどんなメディア・編集部があるのか、採用情報を調べてリストにしましょう。

  • 公式サイト
  • 大手転職サイト
  • 転職エージェント

まずその出版社なりプロダクションの公式サイトを確認します。そして、公式サイトに出してないことは結構あるので、大手転職サイトにも登録しましょう。検索窓で「編集」など気になるキーワードで検索して、ヒットした件数が多いところでいいと思います。

転職エージェントは街の不動産屋と同じ

転職エージェントも意外と使えます。登録してみないと、そのエージェントが持っているクライアントに、あなたが行きたいジャンルの企業が多いかどうか分からないので、まずは登録してみましょう。

転職エージェントといっても、”ヘッドハンター”といった単語からイメージされるような大げさなものではありません。それこそ、「引越し先を探すのに不動産屋に行く」くらいの気持ちで気軽に登録するといいと思います。エージェントしかもっていない情報もありますし、なかには編集や制作・メディア関連に強い会社もあります。

もし食わず嫌いなら、一度登録して面談を経験してみるとよいでしょう。

ステップ4 行きたいメディアをしばらく精読。さらに編集部・編集者のSNSをフォロー&ウォッチする

雑誌でもWebでも行きたいメディアが決まったら、まず精読しましょう。どんなカテゴリがあるのか、どんな寄稿者が書いているのか。どのくらい本数が出ているのか。About Usは当然目を通し、編集長や編集者の名前を確認します。雑誌なら奥付を見れば、関わっている人たちが分かります。

そして編集部または編集者のSNSをフォローしましょう。ブログを書いているなら当然読みます。書籍を出している人がいるなら、それも目を通しましょう。

どんな人たちが、何人くらいで、どんなコンテンツを、どんなペースで出しているのかを把握しましょう。たとえば、「この雑誌は社内の編集者は1-2人だけで、あとは編プロに出しているな」とか「このWebメディアは本体が雑誌だけどオリジナル記事もつくっていて、Webの編集部は人数が少なそう」とか、状況をできる限りイメージしておくといいでしょう。これは正解である必要はありません。仮説をたてるくらいのイメージでよいです。

そうして、そのメディアや編集者を(ストーキングではなく)しっかりとウォッチすることで、「こんな人材を求めています」という直接的なつぶやきはなくとも、ヒントのような情報に触れられる可能性が生まれます。

ステップ5 自分がそこに入るとしたらどんな企画をやりたいか・どんなことができるかをまとめる

具体的にそのメディア・編集部への転職をまず決めなければいけません。そこで、自分ならどんな価値を生み出せるのかを具体的な企画として考えてみるといいでしょう。

たとえば面接には、履歴書や職務経歴書だけでなく、企画書を提出するといいかもしれません。「作ったことがないから的外れかもしれない?」それでもいいのです。そもそも先方は、あなたが未経験であることが分かっていて採否を検討するのです。的はずれであっても構わないのです。熱意と発想力をアピールしましょう。

企画をつくる際のポイントは、自分ならではのものにすることです。編集者はたいていの企画を考えてはボツにされています。未経験のあなたがそのメディアを見て、「それっぽい」ものを考えたところで、おそらく採用されません

それよりも、今あなたがやっていることと、そのメディアでの仕事・企画をどう活かすかということを考えるといいでしょう。

たとえば今、運転手をしている、バリスタをしている、工事現場で働いている、なんでもいいのですが、現在の編集部のメンバーにはない経験を今あなたは積んでいるはずです。その経験を企画に落とし込むわけです(たとえ企画ができなくても、入社したらどのように活躍できるか、そのアピールにはなると思います)。それがあなたの個性・ユニークネスと言えます。

最後に 未経験と経験アリの差は大きい まずは経験を積もう

プロとして、お給料・ギャラをもらってその仕事をやったことがあるかどうかは、大きな意味を持ちます。

最近では、プロ顔負けのアマチュアがあらゆるジャンルで誕生していますが、所詮アマチュアです。仕事として、職業人としてその業務に従事した経験があるかどうかは、採用する側にとっては大きな判断材料なのです(残念ながらプロ意識のないサラリーマン編集者も存在しますが)。

「未経験で編集の仕事がしたい」と思っている方でも、「編集の仕事なら何でもいい」ということではないでしょう。本当のところあなたが行きたい編集部・メディアをまずクリアーにして、そこから逆算して、焦らず一歩ずつ、その編集部で活躍する日を目指して進んでいきましょう。

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