#出版物の総額表示義務化に反対します という声が相次いだ理由

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まつなが ひでとし / 写真AC

Twitterでこんなハッシュタグが作られ、大勢の編集者らが賛意(義務化に反対)を示しています。これはどういうことなのでしょうか。

現状──総額表示が”免除”されている

出版物には本来、総額表示(税込価格)が義務付けられています。しかし。消費税が 2014年、15年と相次いで引き上げられる予定だったので、財務省が引き上げ後1年半、義務を免除していました。消費税転嫁対策特別措置法によるものです。

予定──2021年3月までに免除が終わる

そして税率の引き上げが延期されたため免除期間も伸びていましたが、結局19年10月に10%に引き上げられたため、免除期間も1年半後の2021年3月までには終わることとなります。

きっかけ──文化通信社が報じたこと

新聞や出版などの業界紙である文化通信社が9月14日、総額表示の義務化がほぼ確定したと報じたことがきっかけです。

理由──なぜ総額表示の義務化に反対するのか

これはコストがかかるからです。週刊誌や月刊誌など市中に流通する期間が短い雑誌はともかく、書籍やムックなどはある程度長い期間、書店に置かれます。総額表示が義務化される前に出たたくさんの書籍の表紙や帯などを印刷しなおすことは現実的ではありません。

さらに、消費税はまだ上がる可能性があるので、税率が見直されたらまた刷り直さなければいけないことになります。

そもそも出版社は、誰もが知っている大手有名出版社ばかりではなく、ほとんどの人が知らないような零細企業、個人でやっているような会社などたくさんあります。大手はお金があるかもしれませんが出版点数が多いですし、中小零細は自転車操業のところが多いので刷り直す体力なんてありません。

現実的にはどうなる?──スリップやしおりでの総額表示も有効

実際には、カバーをすべて再印刷しなおさなければいけないということはなさそうです。J-CASTニュースが財務省に取材して記事を掲載しています、そこには、

免除終了後の対応策として、スリップ(書籍の間に挟んである紙)やしおりで総額表示を行うことは、今後も有効だという見方を示した。

J-CASTニュース

とあります。

ただ菅首相が消費増税に言及していましたし、そもそもスリップやしおりだって作り直すのには負担がかかります。法律や行政の融通のきかなさが原因で、出版社がつぶれるようなことがないことを願います。

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