すべての男性は『女性向け風俗」の現場』を今すぐ読むべき

「女性向け風俗」の現場 彼女たちは何を求めているのか? (光文社新書) オピニオン
「女性向け風俗」の現場 彼女たちは何を求めているのか? (光文社新書)

「女性向け風俗(セラピスト)でお金がもらえるなんていいなぁ」

そう思っている男性は多いでしょう。しかし、それはとんでもない考えです。新宿紀伊國屋で見つけた『「女性向け風俗」の現場 彼女たちは何を求めているのか?」 (光文社新書)(柾木寛著)を読んで、「これは自分には務まらないな……」と思わされました。

そもそも女性向け風俗とは

風俗といえば男性向けというイメージは根強い。数年前に『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』は売れていたが、それでも女性向け風俗はまだまだ知られていない。関心のある自分ですら(笑)、たいして知らない。

そんな女性向け風俗とは、女性が主に性的な満足感を得るためにお金を払い、セラピストが手技をもってそれを満たす行為のようです。

ここ数年で急速に広まって(お店が増えて)いるようですが、やはりこれもスマホの浸透が大きいようです。

ネットへの接続が自宅のパソコン(家族共有)だと風俗店のサーチや予約なんてできませんが、スマホなら簡単にできる、ということでしょう。

著者は現役のセラピスト 費用はいくら?

著者は40代で、会社員をしながら女性向け風俗店を運営する現役セラピスト。過去に20代、50代のセラピストも雇ったことがいるといい、施術歴は6年だそう。著者のお店では3時間3万円。ここに場所代としてラブホテル代がかかります。地方出張だと交通費もかかるそうです。

なおセラピストにも種類があって、彼氏ぽくふるまう色恋セラピストなどもいるようだが、著者は技術者系。特に中イキオーガズムに達するための経験とテクニックはとてもあるようです。

ちなみに著者の施術は手技のみで、挿入はしないそう。その他、著者がどのような準備をしているか、施術中、施術後にどういう工夫・苦労をしているかを読むと、「これは大変だ……」ときっと思うことでしょう。会社員をしながらなので、平日夜や週末に施術するようですが、よく体力が持つなぁと思います。

客層:40代と50代で7割

著者が43歳だからということもあるのかもしれませんが、お客さんで一番多いのは43歳だそう。年代では40代4割、50代3割、30代2割、20代1割、60代以上がまれとのこと。シングルやバツイチの女性も多いようですが、レスの既婚者からの施術依頼も少なくなさそうです。

日本の(?)セックスの問題点

本書をとおして強く感じたのは、いかに男女がセックスについてしっかりと向き合って話し合えていないかということです。女性が感じている演技をする、ということはよく聞きますが、そんなのはもしかしたら大した問題ではない気がします。

「夫にはセックスでこうして欲しい(欲しくない)と話せない」
「希望を話したら自分のセックスが否定されたと感じたらしく拗ねた」
「一方的に自分がイって終わる」

こうした女性の声を読んで、いかに、日本の夫が妻とのセックスを愛情をたしかめる行為ととらえていないかがよく分かりました。

たしかにセックスは性欲を満たせる行為ではありますが、満たすためだけにある行為ではないはずです。

いや、満たすだけのためにセックスしてもいいと思いますが、それはお互いの合意のもとに行われ、双方の性欲が満たされなければいけません。どちらか一方だけが満足するための行為であってはいけない。とすれば、相手が不満を感じるのは当たり前で、それはセックスに限らないし、プライベートなことにも限らないはずです。

風俗を利用したい女性だけでなくすべての男性が読むべき一冊

ただそれは結婚している夫婦だけにいえることではないでしょう。

結婚前のカップルだって同じことが言えるでしょう。パートナーとちゃんと向き合ってセックス(を中心とした性)の話をしている、したことがある、という男性は少ないでしょう。

こう言うと「男女お互い様じゃないか」という人もいるでしょうが、現状、男性と女性と、どちらがその話を切り出しやすいかというと男性だと思います。

アダルトビデオを否定はしませんが、あれはあくまでファンタジィ。目の前にいるパートナー・女性と向き合う際に参考にするものではないと思います。

本書は風俗を利用してみたいという女性だけでなく、すべての男性が読むべき一冊だと思いました。

追伸 記述の中には「それはどうなのかなぁ?」と疑問に感じるところもありました。書かれた内容のすべてを手放しで礼賛はできません。しかし、少なくとも多くの女性が悩みを抱えていることは事実でしょうし、それの解決・解消には男性の思考・行動の変化が必要であることは間違いないと思います。また著者が力を入れている膣ケアももっと注目(見直)されるべきだと思いました。

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